ユーアートの社内にご案内!印刷のこだわりはくまなく行き届いたメンテナンス
印刷会社って一体どんな内部になっているんだろうか。薄くらい会社の中で、とても大きな機械がガシャガシャ動いていてとても薄いイメージ?いやいや、最近はオンデマンドの印刷も増えてきたこともあって大きな倉庫でガッシャガッシャ印刷機を回してすっごい大きなイメージ!PhotoshopやIllustratorでデザインしてるんじゃないの?印刷機も意外と小さいのでは?
などなど印刷会社という名前は聞きますが、実際内部でどんなことをやっているのか知っている人は少ないのではないでしょうか。そこで、石川県金沢市の株式会社ユーアートの内部をじっくりご紹介いたします。
ユーアートは石川県金沢市にあります。ユーアートは昭和60年にユーアート製版として設立。平成3年にはデザイン・制作部門のストレンジフルーツ株式会社を設立して、現在では従来の印刷からWEBまで幅広いサービスの提供。あれこれ30年近い歴史のある会社なのです。
今回は株式会社ユーアートの「桐畑」さんに社内をくまなく案内していただきました。
ユーアートの入り口から印刷会社特有のかおりが。この匂い。印刷会社だ。インクの匂いなのでしょうか。私は嫌いではないのです。妙なわくわく感がするこのインクのかおり。
製版機(CTP)の現場へ案内していただきました
くらい、狭い。なんかそういうイメージだった印刷会社のイメージがパット変わりました(個人的に印刷会社の内部って暗いと思っていました。すいません。)。明るい広い社内に多くの印刷機?が並んでいました。自宅にあるインクジェットプリンタと違ってサイズもでかくて本当に印刷機なのか?一つ一つ説明していただきました。
↑ こちらが製版機!プリンターじゃないんだ!多くの場合CMYKの4色で印刷するのですが、その4色それぞれの版を作るのがこのマシン。CTPというらしいです。Wikipediaで調べるとコンピュータートゥープレートの略らしいです。
要するに4色の版を作るわけですね。
↑ これがプレート。CMYKの4色をこれで版を作るわけなんですね。なんか印刷の現場!という感じですね。初めて見た。かっこいい。これを大型のプリンターに入れ込んで印刷するわけなんですね。ほー。で、でかい!
↑ この制作現場でデータをコンピュータから製版機に出力して版を作るそうです。自宅のプリンターの仕組みとはえらい違うな。プロの現場だね。
印刷機へ案内していただきました
続いて、このデカイ版で印刷する印刷機の場所へ案内していただきました。
わ。デカイ。デカイとは分かっていたのですが。やはりデカイです。実際に自宅にあるプリンタが横幅大きくて100cmくらいでしょうから、このプリンタとは桁が違います。小さな体育館いっぱいになるサイズの印刷機。想像している以上にデカイサイズでした。
↑ ここから入れた紙が印刷のスタートです。
↑ この大きな機械、それぞれCMYKの色ごとに機械が分かれているわけです。思い出してください。先ほどのCTPで作った版がここに収まっているわけです。印刷する紙が右から左へ順に進んでいきます。
↑ こんな感じでインクが。こちらはCMYKの(M)マゼンダでしょうか。自宅用のカートリッジとは桁が違う!すごい!
↑ こちらはシアン(C)のインク。CMYKという印刷の仕組みを知っているとなおさら印刷機が楽しくなってきます。
↑ 印刷が終わった紙はこちらに出てくるそうです。自宅印刷感覚では印刷するだけなのにこんなに長旅して印刷するというのはやはりプロの仕事です。自宅印刷感覚とは桁が違いますね。
↓ こちらが印刷に使うインク。CMYKの4色インクは缶に!ペンキみたいだなぁと思ったのは私だけでしょうか。工場、業務用となればインクはもうペンキのような扱い笑。いや、やはり規模が違うと感覚が違うものですね。驚きでした。
これは何?↓ パウダー?なに?と聞いたところ紙と紙がくっつかないようにするためのパウダーらしいのです。そういえば安い傘を買った時にビニールとビニールがくっつかないように粉々になっていた傘を買ったことがある!という古い記憶が蘇りました。印刷をお願いするだけ、印刷物なんて手に取るだけという私のような一般人からしたらこのような細かい点に印刷も気を使っているんだという発見がありました。
↓ こちらがプリンタのコントロール部分。髪の毛一本分くらいの印刷のズレを修正するそうです。こんな大きな機械の髪の毛一本分のズレ修正はやはりプロのテクニックだなぁと。
ユーアートの印刷のこだわりはココ!!
ユーアートではこのような大きな印刷機を管理するために月に一度程度工場を止めてまで徹底的に機械のメンテナンスをしているそうです。なかなか工場を止めてまで徹底的にメンテナンスをするという工場はないのではないかというお話でした。
↓ メンテナンス項目が書かれたメンテナンス用紙
印刷の質を上げるユーアートのプロ意識がここにあるように感じました。
自宅のプリンタですらトラブるんだから、こんな大きな印刷機だったらトラブルも大変なんだろうなと単純に感じた。メンテナンスにこそプロ意識。
さいごに
ユーアートの印刷工場見学いかがだったでしょうか。自宅プリントやオンデマンドなど印刷物に関わることも増えてきた現代ですが、なかなか工場の中で何が行われているかということを知る機会もないというのが実際でしょう。版をCTPという機械で作り出してそれを大きな大きな印刷機で印刷していて、くまなくメンテナンスがされていて。
オンデマンドなどで安く印刷ができる時代になってきていますが、実際の現場を見ると印刷の信頼とはなにか、なぜ印刷にお金がかかるのか、印刷のクオリティとはなにかなど様々な事を感じた。ユーアートでは印刷機を月に一度止めてしまうくらいしっかりとメンテナンスを行い、クオリティの高い印刷を保っています。
今日も一度は印刷物を手に取る機会があるでしょう。その時にその印刷物がどのような過程で印刷され、どのような人がそこに関わっているのか。印刷物のクオリティとはなにかを一度考えてみてはどうでしょうか。